LINEヤフーコミュニケーションズは、今年10月に初開催された国際サイクルロードレース「マイナビ ツール・ド・九州2023」(以下ツール・ド・九州)に協賛し、大会の「Communication Partner」を務めました。
協賛の背景と、LINE公式アカウントや当社が持つコミュニケーションのノウハウを活用した取り組みについて、担当したスマートシティ本部長の南方による手記を掲載します。
ツール・ド・九州をもりあげた社員たち。中央が南方。
エンジンや燃料に頼らずに人の肉体だけで、最高時速約70キロに達する選手たちの姿に、集まった観衆と同様、私も魅了されていました。瞬きする間もなく一瞬で選手たちが駆け抜けていく様子は圧巻。トップ選手は平均時速40キロ以上で3時間以上ペダルをこぎ続けると知ったときには、心底驚嘆しました。
ゴール近くにはイベント広場も設けられ、地元飲食店のブース出店など「お祭り」も満載で、地域の皆さまが大会を満喫する姿も見られました。
ツール・ド・九州は、福岡、熊本、大分を舞台したUCI(国際自転車競技連合)公認のサイクルロードレースです。九州経済連合会などでつくる実行委員会の主催で、今年初めて開催されました。日本だけでなく世界各地から100名を超える選手が参加。総観客数、約88,200人が各所から見守る中、10月6日の初日に北九州市の小倉城周辺を周回するエキシビションレース「クリテリウム」(約45キロ)で開幕し、10月7日の福岡ステージ、10月8日に熊本県南小国町から南阿蘇村を走り抜ける熊本阿蘇ステージ(約108キロ)を通過し、10月9日の最終日は大分県日田市内の大分ステージ(約129キロ)の総走行距離約426キロの及ぶ熱いレースが繰り広げられました。
*参考「マイナビ ツール・ド・九州2023」大会サイト:https://www.tourdekyushu.asia/
▲写真提供:一般社団法人ツール・ド・九州
ツール・ド・九州は、九州の自治体や企業が一体となり、新型コロナウイルスの影響で打撃を受けた地域経済を再び活性化したいとの目的で、開催に至った大会です。当社もLINE Fukuokaとして10年間育てていただいた福岡、九州の地域活性化を支えたいという使命感のもと、協賛を決めました。
もう一つ、大会には近年九州を襲った自然災害からの復興を象徴するイベント、という意義深いコンセプトがあったことも決め手でした。LINEやヤフーも長年、防災や復興支援に取り組んできたため、このコンセプトには強く共感したのです。
Communication Partnerとして、3つの施策を打ち出しました。
①ツール・ド・九州LINE公式アカウントのプロデュース
②大雨災害の被災地域での「九州デジタル防災ワークショップ」の実施
③福岡および北九州拠点の社員による沿道応援
プロデュースと言っても、私たちは自転車競技についてはまったくの素人だったので、大会事務局の皆さまに何度も課題などヒアリングをさせていただき、「自分たちだったらどのような場面でどのような情報が必要と感じるのか」「どのような体験があると大会のファンになってくれるか」という視点で考え続け、最終的に以下3つの機能を実装しました。
・レースの見どころポイントがわかる「レース主要スポット検索」
・大会中実施されるコース沿線での交通規制情報がわかる「交通規制情報確認」
・応援者が被災地支援のチャリティ企画に参加できる「チェックイン」機能
とくに、観戦スポットでLINEアプリから被災地域に寄付できる「チェックイン」機能は、大会通算200人を超える多くの方に協力いただきました。ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
この寄付金は大会事務局から災害復興支援団体等に寄付される予定です。
大会直前の9月、大会コースに近い浮羽究真館高校(福岡県うきは市)、日田高校(大分県日田市)にて当社とヤフー株式会社(現LINEヤフー)合同で「九州デジタル防災ワークショップ」を開催しました。
大会のテーマでもある自然災害からの復興を具現化するために、ヤフーのサービスを活用した防災学習や、自然災害等が原因で生じる道路の損傷などをLINE公式アカウントから自治体に通報するやり方などを高校生に直接レクチャーしました。
詳細については、ぜひこちらもあわせてご覧ください
https://note.com/smartcity/n/n8323f52b08eb
ツール・ド・九州の開催の時期は、当社にとって重要なタイミングと重なりました。2023年10月1日のLINEヤフーの誕生に伴い、これまでのLINE FukuokaからLINEヤフーコミュニケーションズに社名変更した直後でした。
この変化によって、福岡市博多区の拠点以外にいくつかの関連拠点が増えました。その一つが北九州。
大会前日に小倉城周辺を周回するレース(クリテリウム)と、大会初日の福岡ステージのスタート地点が北九州だったこともあり、LINEヤフー北九州センターの社員も誘って沿道応援を実施しました。
冒頭でも紹介したように、福岡拠点に勤務する自転車ファンの社員も大牟田市へ沿道応援に行きました。
参加した社員からはこんな声が。
「実際に会場でLINE公式アカウント経由でのチャリティに協力してくださっているユーザーの姿を見て、微力ながら地域の復興支援に協力できている実感を持てました」
「以前から、ヤフーやLINE Fukuokaが関わるイベントに時折参加していました。他の拠点のイベントは、他県のお祭りに参加するような感覚でいつも楽しみにしています。周りの方から、さまざまなエネルギーがもらえて心が充実していると感じています」
■今後について
イベントに協賛することで、企業名を地域の皆さまに知ってもらえるという「PR」の効果があることはもちろんですが、LINEヤフーコミュニケーションズでは、協賛するイベントにLINEヤフーのサービスを活用して、課題を解決したり、よりユーザーが便利になったりすることを重視しています。
今後も、地域に根差し、ユーザーにより近い企業として、有意義な地域貢献を進めていきたいと考えています。