こんにちは!LINEヤフーコミュニケーションズ新卒2年目広報の宝珠里です!
福岡市を代表する観光資源であり、市民の憩いの場でもある「屋台」を盛り上げるために、LINEヤフーコミュニケーションズは福岡市と共働し、生成AIを活用した「屋台DXプロジェクト」をスタートしました。
この企画のプロジェクトマネージャーを担当していたのは、私の同期であるスマートシティ本部所属の依田さんです。しかし、このプロジェクトに携わっていた同期は依田さんだけではありませんでした。なんと、バリューマネジメント本部所属の伊津野さんもプロジェクトに参画していました!
今回は、初めて同期と一緒に進めたプロジェクトの裏側を、主役である「屋台」でざっくばらんに聞いてきました。
撮影場所:「長浜のひろし」
― 「屋台DXプロジェクト」はどんな企画ですか?
依田:「屋台DXプロジェクト」は、昨年6月に福岡市と共働で実施した「長浜屋台街DXプロジェクト」に引き続き、古き良き屋台とデジタル技術を融合させるプロジェクトです。
福岡市にはたくさんの屋台がある一方、「数ある屋台の中からどこに行っていいかわからない」「今営業している店舗がわからない」などの課題から、これまで屋台に興味はあるが、なかなか屋台に足を運べないユーザーがいました。そこで、より多くの人に屋台に行ってもらうために、福岡市が運用するLINE公式アカウント「FUKUOKA GUIDE」から、ユーザーの求める条件に合わせた屋台を案内するサービスを提供しました。現在地、エリア、グルメなどの項目から屋台を探せるだけでなく、生成AIを搭載したチャットボット機能「AIおいちゃん」も、長浜エリアに限らず、福岡市全エリアの屋台を案内してくれます!また、IoT機器の活用により、各屋台の営業状況もリアルタイムで知ることができます!
― 「屋台DXプロジェクト」は依田さんの提案企画ですか?
依田:そうです!昨年6月、部署に配属されたタイミングが「長浜屋台街DXプロジェクト」のリリース前でした。私はリリース前の最終調整や準備に少し携わることになり、先輩たちをサポートするために、またユーザー心理を深めるために屋台に足を運ぶようになりました。最初は仕事として行っていたのですが、気づいたら屋台が大好きになっていて、この1年間毎週通っていました!
屋台の常連客になったことで、「大好きな屋台の力になりたい」「もっとたくさんの人に、大好きな屋台に行ってほしい」という想いが生まれ、今回のプロジェクトを企画しました。私が屋台に毎週通っていることをチームメンバーと、プロジェクトでご一緒した福岡市役所のご担当者様はよく知っていたこともあり、企画の提案からリリースまで全力で応援してくれました!
― 依田さんは「屋台DXプロジェクト」のプロジェクトマネージャーとして企画の提案からリリースを担当したと聞いていたのですが、伊津野さんの役割について教えてください。
伊津野:僕は生成AIの全体のリードを担当していました。具体的には「AIおいちゃん」のプロンプトの作成をやっていましたね。「AIおいちゃん」がユーザーの求める条件に合わせて、適切な屋台情報を案内できるように、収集した福岡全エリアの屋台のデータをもとに具体的な指示を与えたり、条件を絞ったりしました。それから、「AIおいちゃん」に親しみやすい博多弁で喋ってほしいという依田さんの要望もあり、方言の特徴を学習させ、方言での応答を生成する能力も高めました。
― 依田さんが今回生成AI周りの業務をバリューマネジメント本部に依頼したきっかけは何ですか?
依田:日頃の会話から、バリューマネジメント本部が、生成AIの活用に取り組んでいることを知っていました。スマートシティ本部のLINEを活用した福岡のまちづくり経験、バリューマネジメント本部の生成AI活用経験、それぞれの強みを掛け合わせることで、よりユーザー満足度の高いサービスを提供できると考え、依頼しました。
伊津野:そうでしたね。バリューマネジメント本部としても、普段は社内向けの生成AIの活用に励んでいるのですが、今回社外向けの取り組みから学びたいという想いで引き受けました。学んだことを自分たちの今の担当業務に活かすだけでなく、その経験を活用して活動の幅を広げていきたいという希望もありましたね。今回の企画で社外に向けた取り組みも対応できることを示せれば、もっと社外に向けた取り組みにも挑戦できると思いました。
― 企画において、依田さんと伊津野さんがそれぞれ心掛けたことは何ですか。
依田:誰もが絶対屋台に行きたくなるような企画設計を心掛けました。「屋台ってたくさんあるけど、どこに行ったらいいかわからない」と感じている人が一定数いると思っています。実際に友だちや知り合いにも言われました。どうしたらみんなが屋台に行ってみようと思うのかを検討した結果、常連客に屋台をすすめてもらうことが鍵だと考えました。やはり常連客の情報って信頼性と安心感があり、すすめてもらった場所は「絶対当たり」だと感じます。ただ、常連客に実際におすすめの屋台を聞くのは、知り合いがいなければハードルが高いですよね。
これらを踏まえ、私に何ができるかを模索したところ、今回の企画が生まれました。福岡全エリアの屋台を把握している「AIおいちゃん」がみんなの身近な常連客として、それぞれの条件に合わせて屋台をすすめてくれたら、屋台に行くことのハードルが下がって屋台に足を運びやすくなるのではないかと思いました。
私は一回屋台に行ったら絶対に屋台を好きになると信じているので、その第一歩を踏みだせるようにすることを重視して、企画設計を進めました。
伊津野:僕は依田さんの熱い想いに応えられるように心掛けましたね。生成AIは指示に基づいて回答しますが、必ずしも意図通りの結果になるとは限らないため、依田さんの要望に完璧に応えるのが難しい時もありました。例えば、先ほどあがった「AIおいちゃん」に博多弁を喋ってほしいという要望も、なかなかうまくいかなかったんですよ。生成AIに「博多弁を話してください」という指示を与えても、最初は「AIおいちゃん」も関西弁で応答していました。さらに具体的な指示を与えてみたのですが、なかなか関西弁が抜けず、諦めるかどうか何度も議題にあがりました。でも諦めずに、可能な限り細かいところまで指示を与えてみました。何度も失敗を重ねましたが、最終的に成功して嬉しかったです。
依田:私の「やりたい」を実現してくれて感謝しかありません!「AIおいちゃん」の回答として参考にするために福岡市全エリアの屋台の店主の皆さんにアンケートをとったんです。でも回答には基本的な屋台の情報だけじゃなく、「店主がマッチョ」とか店主の皆さんの素顔がみえるようなオリジナリティあふれる付加情報が多くて。伊津野さんにも見せたら回答がとにかく面白いと言ってました。後日、「屋台店主の皆さんの面白さをユーザーに伝えるために、付加情報も反映しよう」と私に提案してくれたんです。技術面からのアプローチで屋台の魅力をうまく表現してくれて、本当にありがたかったですね!
依田:私はユーザーから「ありがとう」をいただいた時はもちろん嬉しかったですが、屋台の店主の皆さんに喜んでいただけたことも特に嬉しかったですね。大好きな屋台の力になれた気がして、幸せでいっぱいです。
伊津野:僕は初めて社外の人たちに向けた取り組みに携わらせていただいたのですが、普段の社内向けの取り組みと変わらず、自分の仕事が誰かの喜びになっていることにやりがいを感じました。社内を超えて、より多くの人の役に立てて嬉しいです。
― 部署が違う中、一緒に仕事をすることはなかなかないと思いますが、何か気づきはありましたか?
依田:開発会社や福岡市からくる生成AIに関する質問に答えてくれたり、生成AIに関する最新のリリースがあるとそれを取り入れようと提案してくれたり、生成AIにおける知識の深さが刺激になりました。
伊津野:僕は依田さんの「もっと福岡をこうしたい!」というビジョン、夢の大きさが刺激になりましたね。今の自分にはちょっと足りていないところだと思ったので、見習おうと思います。
― 新卒2年目で今回のような大きなプロジェクトに携わることになって、成長は感じていますか?
依田:入社当時は自分ができる範囲のことをやりたいと思っていたのですが、今回二人ともやったことのない領域にチャレンジしている点にとても成長を実感しています。私は生成AIのような新しい技術を使った企画は初めてで、伊津野さんは社外の生成AIの活用が初めてだったんですよ。
伊津野:確かに。昨年の僕たちはやったことない領域に踏み込むようなことはできていなかったもんね。
― 今後の展望を教えてください。
依田:今回同期と初めて一つのプロジェクトを成し遂げて、改めて同期とのコミュニケーションの取りやすさを実感しました。気軽に密な連携を図れたことで、プロジェクトを円滑に進められたと思います。これからもっと同期と一緒に仕事したいですね。後輩の見本となる事例をもっと作っていきたいです!
伊津野:そうですね!今年入社してきた後輩、これから入ってくる後輩に、僕たちを超えるようなプロジェクト生み出してほしいですね。僕たちも負けないように今以上に頑張るんで!
情報技術の力で世の中によい変化をもたらし、社会のさまざまな課題を解決するために、会社として常にアップデートが求められています。新卒でご入社いただく皆さんには、会社の中枢を担うポジションで当社のこれからのビジョンを作り上げていただきたいと考えています。
2026年卒の新卒採用も、依田さんと伊津野さんの部署が募集しています。新しい視点を持ち込み、変化の牽引力になってくれることを期待しています。