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[登壇レポート]会社を真に「成長」させるために。LINE Fukuokaが最初に取り組んだこととは?

作成者: LINE Fukuoka Press|Sep 26, 2019 3:00:00 PM
LINEグループのミッション「CLOSING THE DISTANCE」。
この実現は「共創」によって加速するものと考え、LINE Fukuokaでは、歴史ある企業から優れたスタートアップまで、様々な企業・団体の皆様とのコラボレーションや社外イベントへの登壇を積極的に行っています。

※これまでの登壇事例
 
 

今回は、九州大学ビジネス・スクールの有志学生による「企業研究会」にて、取締役COO 鈴木が登壇いたしました。その様子をレポートします。


■講演「成長を加速させる組織づくり」

当日はビジネススクールの授業さながらに、インタラクティブな形で進んでいきました。

「急成長する会社に、どんな問題が起きるか?」
「会社を急成長させるために、何が必要?やることを一つだけ選ぶとしたら、何をやる?」

といった問いかけに対し、参加者からは「ヒト・モノ・カネ」観点で様々な意見が。

 


出てきた意見に対し鈴木は、「どれも正解」とした上で、
「LINE Fukuokaを『成長』させるために選んだこと」として、表彰制度「LFK VALUE AWARD」について話しました。


※表彰制度についてはこちらもぜひご覧ください

制度をつくった当時を振り返りながら鈴木は、次のように話しました。

「LINE Fukuokaは確かに短期間で『拡大』してきた。しかしそれはイコール『成長』と言えるのか?
我々の価値とは、成長とは何なのか。それを考えるための指針になるよう、表彰制度の設計に最初に着手した。
何を評価して、何を評価しないかを話すことで、リーダーの目線もそろってきた。」

「『急成長させるための取り組み』に対して、驚くような回答を期待していた方がいたとしたら、がっかりさせてしまったかもしれない。
ただ、今ここにいる皆さんも、様々な努力の結果、今の立場をつくった方々だと思う。
今の実力・立場を獲得するためにどんなことをやったか、と聞かれたら?
きっと突飛なことをした訳ではなく、それぞれの分野で真っ当な努力を積み重ねてきたのだと思う。

会社の経営も同じ。奇策・秘策はない。決めたことをやり続ける。
結果が出るのは1年後かもしれないし5年後かもしれない。翌日や翌月に成果が出ることはない。」

 


■質疑応答

講演後は質疑応答の時間へ。活発に上がった質問と回答の一部を抜粋してご紹介します。


参加者:
ボトムやミドルから組織を変えるにはどうすればよいでしょうか?

鈴木:
私も最初から経営者だった訳ではありません。ボトムやミドル歴の方がずっと長いです。
元々私は、働き方や教育などの方針を伝えてくる上司に対し、「じゃあまずあなたがやりなさいよ」と思っていたタイプ。文句言いでした(笑)

まずは自分が動かないといけない。他人と過去は変えられないので。
どの立場でも関係なく、「変えたい」「やりたい」と思った人が、一番最初に変わるべきです。
誰よりも一番その対象について考えて、行動する。そしたら変わるのではないでしょうか。
それだけの行動を起こせないなら、そこまで興味を持てなかったということなのだと思う。

ただの文句言いなのか、文句を言いながら自分で変えていく人なのか、トップは見ていると思いますよ。
僕自身何かプロジェクトをやる時は、「文句言ってる人」を混ぜます。
覚悟があって言っているのか、ただ文句を言っているのかは自分の目で確認します。
ただ文句言ってるだけだなと思ったら、その後大事なプロジェクトを任せない。
逆に自分で変えていける人ならチャンスを渡したいと思っています。


参加者:
「子会社」として「本社の引力」に振り回されてしまうことがあります。LINE Fukuokaはどのように「本社の引力」に抗っていますか?

鈴木:
「引力」には抗いません。そもそも抗う対象ではないんですよね。
LINE FukuokaはLINEグループに貢献することで社会に貢献する。
社会やユーザーを見据えた時に、どういう価値を提供したら、LINEグループの価値となり、社会に貢献できるかを考える。
常に同じベクトルを向いています。

その中で、「支社」ではなく一法人を福岡に置いている、という競合にない特異性・独自性をつかってどうLINEグループに貢献できるのか。
他社に無いデメリットもある一方で、それを凌駕するメリットをどうつくっていくのか。
東京と対峙するとか、東京に反対して違うことをやらないといけないとか、そういうことではない。LINEグループ全体の未来を考えたときに、福岡の特徴・強みを生かして今何をすべきかということを常に考えています。

何か新しいことに挑戦する時、「物理的に首都と離れている」ということはメリットになります。それは以前、香港の方と話をした時に確信したことです。そのため私自身は、「LINE FukuokaはLINEのイノベーション担当」と思って取り組んでいます。


参加者:
「福岡しかできないこと」をやる、という話に共感しました。
私もエリア特性を活かしたビジネスをやりたいのですが、「福岡らしさ」を上手く見つけられずにいます。
鈴木さんの考える「福岡しかできないこと」とは何でしょうか?それはどうしたら見つかりますか?

鈴木:
「福岡らしさ」は、福岡でずっと考えていてもわからないと思いますよ。
まずは福岡を離れてみること。離れる回数を増やすこと。
同時に、自分と違う考え方に触れること。
その大前提の上で、最後は「(福岡にいる)自分が何がほしいか。」を考えてみてはどうでしょうか。

たとえば福岡市のLINE公式アカウント。最初に搭載した機能は
「PM2.5の濃度がわかる」
「ゴミ出しの日のプッシュ通知が来る」
といったものでした。
このプロジェクトは私にとって絶対に成功させたいものでした。そのために、「福岡らしい」ものをつくりたかった。
結果、自分は何が欲しいか?を問いかけたんです。

PM2.5の情報がないと、洗濯物を干していいかわからない。子どもを外で遊ばせて良いのかわからない。
福岡市は燃えないごみの日が月に一度しかない。その日を忘れたら最悪なんだけど、その日に限って忘れてしまう。
だからこの情報が欲しい、と思ったんです。

きっと「福岡らしさ」を調査して分析しても、「燃えないごみの日が月に一度しかない」なんて出てこないでしょう。
でも、外からみるとこれが「福岡らしい」という話になっている。

・外に出て福岡らしさを知る
・人の意見をきく
・その上で自分が困ってることをやる

結局、自分が「やりたい」と思うかどうか。その気持ちに勝るものはないと思っています。
自分の納得感が無い企画には、「隙」が生まれます。
福岡にいる自分が困っていることを解決する。その上で、それが外れたなら、自分の主観の筋が良くないと振り返ってまたトライすればいいんです。

 

終了後も、参加者と熱心に話し込む鈴木の姿が。熱気冷めやらぬまま、会はお開きとなりました。

 


LINE Fukuokaでは、様々な企業・団体の皆様との「共創」の輪を広げていきたいと考えております。
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