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[社員インタビュー]Vol.8 技術好きだからこそ常に自ら新しい知識吸収に務める「エンジニア」

作成者: LINE Fukuoka Press|Jan 25, 2017 3:00:00 PM
昨年末、「社内ハッカソン」を実施したLINE Fukuoka開発室。今回の社員インタビューは、LINE Fukuoka設立から60名に迫るもまだまだ拡大を続ける現在まで、開発室のすべてを見てきた室長の和田に話を聞きました。社内ハッカソン実施から見えるLINEエンジニアの意識や組織文化もお伝えします。
 

現在の業務について

※インタビュイー:開発室 室長 和田
現在は、開発室内で動いているプロジェクトの進捗管理、その担当するプロジェクトに必要な人材の確保や調整など全体を統括しています。
 
また、エンジニアたちが快適に業務遂行できる環境づくり、自ら自己研鑽に務める姿勢をバックアップできる環境づくりにも力を入れています。その一環で、先日社内ハッカソンをおこないました。
 

今回の社内ハッカソンについて

▼ハッカソンとは
ハッカソンは、“ハック”と“マラソン”の造語です。“ハック”とは、コンピューター技術者が使うスラングで、一番しっくり来る日本語訳は「うまいことやる」という意味合いくらいかなと思います。 
このハッキングをみんなでマラソンして、1つのMVP (minimum viable product) *1を作り上げるハッカソンをLINE Fukuokaの開発室全体で実施しました。
*1:MVP(minimum viable product):最小限の必要な機能だけをのせたプロダクト
 
▼ルールは2つ
一つ目のルールは、やりたいことは自分で決めて良いが、必ずチームを作るということ。
そのため、それぞれ自分のアイデアやプロダクトをピッチするところからスタート。15秒、3分、最後に10分とピッチ(説明)を重ね、一緒に実装する仲間を集めてもらいました。スタートアップ企業が投資家を集めるイメージですね。人を巻き込むにはそれなりの説得力が必要です。サービスの企画者だけではなくて、エンジニアにもそのスキルは必要だと考えています。
※MVP制作中の様子 ①
もう一つのルールは、2日間という作業時間です。
限られた時間をどの部分につぎ込むか、何を優先させるか、これはどの仕事においても重要です。
このハッカソンには、僕を含め開発室に所属する全エンジニアが参加しました。
 

社内ハッカソンの実施背景

LINEグループでは、チームビルディングやスキル向上のため、時間と費用を確保したアクティビティやイベントを部署ごとに行うことがあり、ワークショップと呼んでいます。
LINE Fukuokaの開発室は一昨年まではまだ人数も少なく、何もしなくても十分にコミュニケーションが取れる状態だったので開催していなかったのですが、昨年は所属エンジニアが50名を超え、プロダクトチーム以外での交流がなかなか取りづらくなってきていたので、そろそろ意識的にワークショップのような機会を設けるときだなと感じていました。
そして、せっかく開発室全体で実施するなら、より個々人の嗜好が垣間見えたり、一体感を味わえたりするものにしたいなと考えて、やはりハッカソンかなと。 
※ハッカソンの様子 ①
社内の意見として、「身体を動かすアクティビティを好む人が多いのでは?」という意見もあったのですが、LINE Fukuokaのエンジニア全員の採用に関わってきて、ハッカソン等を愉しむような人を採用してきたつもりだったので、その再確認をしてみたかった意味合いもありますね。
 
皆、向学心・探求心が強く、いつも自ら新しい知識・技術の吸収に務めているエンジニアばかりですが、まだプロダクトで試せてない技術や、挑戦できてないことを試せる機会になるといいなとも思いました。
 

ハッカソン実施中のエンジニアの様子

今回、事前に調整を重ね、通常業務を完全に止めてハッカソンだけに集中できる時間を丸2日確保して臨みました。と言いつつ、チームメンバー集めが出来次第、実はフライングもOKにしていて。
なので、早いところは1ヶ月前から、時間を見つけては機材を集めたりガリガリコードを書いたりしていました。よっぽど楽しかったんだろうなと(笑)。

それに発表で動かないものを見せたくないというプライドもあるでしょうね。直前は土日も作業していたチームもあったようです。できあがるにつれユーザー目線での改良なども重ね、どんどんブラッシュアップされていきました。
※MVP制作中の様子 ②  
日頃、LINEのエンジニアには、「技術力があって技術が好きであること、そして、プロダクトをサービスとしてユーザーに提供することへの興味」を求めています。入社オファーを出す際も軸は同様なので、実際にハッカソンでもこのメンタリティが色濃く見えていたと思います。
 

様々な人種・国籍で構成されるエンジニア

英語でのコミュニケーションが随分日常的になってきました。今回も英語の方がしゃべりやすい人は、英語で発表してもらったので3分の1くらいは英語発表でしたね。
※ハッカソンの様子 ②
というのも、LINE Fukuokaの開発室は、現時点で外国籍のエンジニアがほぼ5割でとても国際色豊かになりました。外国籍のエンジニアを積極的に採用しているということではないんですが、国を越えてエントリーをしている時点で自分のスキルに自信がある方が多く、結果入社に至りやすい傾向はあります。  
そういった変化に対応するため、会社側も通訳や入社後日本語習得のフォローアップなど、体制を迅速に整えられた点も増加の背景にあるかもしれません。
 

今回誕生したMVPについて

全部で13のMVPが発表されました。どれも面白かったんですが、例えば、撮り終わった画像ではなく動画を動的にレンダリングできる“StyleTransferNet for RealTime”というプロダクトは、比較的新しい画風変換のアルゴリズムを使ってみるという点だけでなく、実装方法をクライアント完結からサーバ連携にピボットした過程なども含めて、興味深かったですね。(詳細:LINE Engineers' Blog リアルタイム画風変換とその未来)。 
※このプロダクトについては、2月23日開催の「LINE Developer Meetup in Fukuoka #17」で担当チームのエンジニアから解説予定。 
 ※MVP発表:StyleTransferNet for RealTime
あと、ラジコンにカメラを載せてraspberry piに接続し、本当にラジコンに乗っている様をVR体験できる“ラジコンVR”なんかも、面白かったです。ちなみに、スマホで操作できるようにコントローラーも開発できていました。  
※MVP発表:ラジコンVR
実際に社内でも使っているのが“シャッフルランチ”です。その名のとおり、ランチに行くメンバーをシャッフルするんですが、LINEグループにこのシャッフルランチbotを参加させて12:00にシャッフルランチに“参加する・しない”のメッセージを送信、回答してもらいます。そして12:50 に参加者の中から4人毎にグループ分けして、LINEグループにメッセージ送信するという仕組みです。今日のランチメンバーには誰がいるかなとワクワクしてなかなか楽しいですよ。  
※MVP発表:Shuffle lunch  

期待する効果

このハッカソンで組んだコードは、社内のものは除いて基本的にオープンにして良いことにしました。個人のアカウントで外部に公開して、個人のものとして作ってもOKです。

業務時間の中で作っているので全て会社の成果物と言うこともできますが、この企画としては、時間的な制約のみの中で、純粋にプロダクトを形にすること、興味ある技術への挑戦を楽しむことが目的だったので、それが達成できるのであれば、クローズドソースとして扱うかオープンソースとして扱うかは大きな問題ではないと考えています。

全てを自由に公開できるわけではないですが、実際のプロジェクトのコードでも汎用的なものをオープンソースとして外部に公開するケースはありますし、今回のハッカソンに関しては成果物よりもこの経験そのものに価値があるはずなので。
成長は誰かにさせられるものではなく自分で得るもので、そのエンジニア個人の成長が会社の成長につながると思います。会社としてやれるのは、成長を促す環境やきっかけ作り程度です 。
※ハッカソンの様子③
実際に今回のハッカソンを通して、「試せてなかった技術にチャレンジする機会になった」という声や、「限られた時間で実装すべき機能を限定するアプローチが通常の業務以上に明確に実感できてよかった」という意見も聞くことができました。少しでも開発や技術への意欲や習熟度の向上に寄与できたのであればいいなと思っています。
 
また、とても反響が良かったので、このようなハッカソンは毎年実施していきたいなと考えています。
良い自己研鑽の場になることを、また同僚の技術力や得意分野を知る機会にしてもらい、さらに良い相乗効果が生まれることを今後も期待しています。 
※LINE Fukuokaのエンジニア集合写真(一部) ②/一列目中央が和田 

 
今回は、LINE Fukuoka内で実施したハッカソンの様子をとおしLINEサービスを実際に生み出すエンジニアをご紹介しました。

なお、LINE Fukuokaでは定期的にエンジニア技術交流会「LINE Developer Meetup」を開催しています。次回は2月23日(木)、本エントリ内でもご紹介した“StyleTransferNet for RealTime”について、実際に作成したチームのエンジニアがお話する予定です。是非ご参加ください。

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