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全て社員の手作り!社員の7割以上が表彰式をリアルタイム視聴した社内表彰「LION2022」の実行委員長に話を聞く

全て社員の手作り!社員の7割以上が表彰式をリアルタイム視聴した社内表彰「LION2022」の実行委員長に話を聞く サムネイル画像

【お知らせ】2023年10月1日にLINE Fukuoka株式会社からLINEヤフーコミュニケーションズ株式会社へ社名を変更しました。2023年9月30日以前の記事には旧社名で記載しています。

LINE Fukuokaには「LFK Value Award(通称;LION)」という6年目を迎える社内表彰制度があります。
社員の優れた取り組みを表彰し、同時に、私たちの会社にとって価値ある仕事とは何なのかを明示する、重要な施策です。

 

多くの企業で取り入れられている社内表彰制度ですが、社員のモチベーションアップなどで大きな効果がある一方で、審査の透明性や公正性、社内巻き込みなど、考えなくてはならないことがたくさん。単に導入するだけでは期待した効果を得ることが難しい場合もあります。

LINE Fukuokaも、社員数が800人を超えた2016年に社内表彰をスタート。約1,500人に拡大した現在まで、試行錯誤しながら改善を重ねてきました。

今回のLINE Fukuoka Pressは、エントリー数が過去最多、社員の7割以上が表彰式をリアルタイムで視聴した2022年度の「LFK Value Award(以下LION2022)」の実行委員長、西原さんにインタビュー。
新たなチャレンジ、工夫したポイントに迫ります。

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プロフィール
Service Businessセンター   ポータル&サーチ室 室長
LION2022 実行委員会 委員長
西原 京介(にしはら きょうすけ)


―実行委員長になった背景を教えてください。

西原:表彰制度を良くすることで会社全体の仕事におけるモチベーションや満足度がもっと上がるのではと思っていました。「普段から身近に感じてもらうような工夫をしてみたい」と思い、実行委員長に挑戦することにしたんです。

―2022年度のLIONはどんな目標を掲げていたのでしょうか?

西原:今回KPIはおきませんでした。数字をゴールとして運用設計すると、数を増やすことをベースにした設計になります。もちろん数字もすごく大事だと思うのですが、KPIの代わりに目指したい2つの世界観を重視しました。

1つ目が「承認のカルチャー化」です。
2022年はコロナの影響でリモート化が進み、気軽なコミュニケーションを取る機会が少なくなりました。そのため、「よい仕事」を褒める。「よい仕事」を認めて、それを伝える。このような承認を気軽にもらえる機会が会社全体で減っているのではと感じました。
社内表彰を通して、「承認の量」「承認の幅」「承認の相手」を増やし、誰かに認めてもらえる喜びとスポットライトを浴びる機会をたくさんの人に届けようと思いました。

2つ目は「行動変容」です。
表彰式を見た人に「自分ももっといい仕事をしたいな」「参考にして活かそう」と次の仕事に繋がるような感情を持ってほしかったんです。
LIONを見た人のモチベーションを高めることを目標にしました。

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Impact、Ownership、Next。
LINE Fukuokaの価値基準LIONは 社員の挑戦のためのフレームワークとして根付いています。
表彰制度も同じ名前で呼ばれています。

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― 目指したい世界観をどのように構築したんですか。

西原:大きく7つの新しい取り組みにチャレンジしました。

① エントリー対象者を増やした

これまでは運営関連の部署だけでLIONを実施していたのですが、運営部署以外にもあるすばらしい取り組み、その価値を可視化するため、2022年からは社内の幅広い部署からもエントリーできるようにしました。このチャレンジは実行委員長の募集が開始された時点ですでに決まっていましたね。

いろんな業務をひとつの基準で審査することは非常に難しいですが、LIONが生まれたころと比べて、会社が抱える業務や人材の幅が広がったんだと改めて実感しました。

賞と部門を増やした

すべての「よい仕事」により多くのチャンスをつくるため、賞をGREEN CUPとWHITE CUPの2つに分け、部門を整理しました。

GREEN CUP
応募期間中に成果を出した、主に事業系のプロジェクトがエントリーし、会社横断で最優秀賞(GOLD LION)が決まる賞の枠組み。
過去実施時は「組織」「プロジェクト」等の部門構成だったが、「LION2022」ではLINE Fukuoka が特に大切にしている3つの行動方針「Users Rule(すべての中心は、ユーザー)」「Always Data Driven(意識決定はいつでもデータベース)」「Enjoy the Challenges(チャレンジを楽しもう)」、それに企業の基礎となる「Risk Management(リスク管理)」のあわせて4つの部門に再編。評価基準LIONに沿って定量的な成果を含むその仕事の価値が評価される。

WHITE CUP
「LION2022」で新設。プロジェクトに限らない、ひとりひとりの仕事を評価する賞。「サポート」、「アイディア」、「コミュニケーション」の3部門があり、他薦エントリーが可能。


新設したWHITE CUPは「サポート業務をする人の表彰が難しい」という過去実施時の課題を踏まえて設計したものです。お伝えしたように今回からは総務やIT、採用、広報といったコーポレート、バックオフィス関連の部署もエントリー対象になったので、必要性は更に高まっていました。
部門は「サポート」、「アイディア」、「コミュニケーション」。事業観点が強いGREEN CUPで審査するとうまく評価されないけれど、LINE Fukuokaにとって価値のある幅広い仕事がエントリーでき、各室(LINE Fukuokaにおける部)から優れた取り組みが必ずひとつ選出される仕組みで実施しました。

③ 任意エントリー・他薦エントリーの導入

今回エントリーをすべて任意にしました。心から「LIONおもしろそう!」「LIONいいね!」と感じた人たちにぜひ参加していただきたいという思いから決めたものです。

一番「やってよかった!」と思っているのが、他薦エントリーの導入です。
「LION2022」でエントリー数が最も多かったのは実は他薦エントリーなんです。設計するのはとても難しかったですが、自薦ではあがってこない個人の素晴らしい仕事が他薦によって見える化し、しっかり評価される仕組みをつくることができました。

④ 社員向け公式サイトの制作

今回はじめて、社員向けのLION公式サイトを作成しました。
エントリーのツール化(Webフォーム化)、受賞案件の紹介ページ、ナレッジ集約ページなどWeb上で完結できる仕組みを作りました。
閲覧した社員が「グッド!」ボタンを押すことで、いつでも気軽に応援アクションをとることもできます。

表彰式終了後、受賞の有無に関わらず全エントリー案件をサイトに集約し、ナレッジとして活用しています。

lion6デザインは福岡市のシティカラー、青色。
「クリエイティブチームと社内システム開発チームが楽しみながら、こだわって参加してくれました」と西原さん。

 

⑤「部内広報」制度の導入

実行委員だけでLIONについて社内に説明しても、表彰制度の認知度ってなかなか上がらないんですよ。部署ごとの事情や、表彰制度への距離感、熱量は、やっぱり部内の方たちが一番理解しているので、中の人から直接伝えてもらう方が響くと思い、「部内広報」というポジションを各組織から選出してもらって、各組織にオーダーメイドされた宣伝活動を進めてもらいました。

結果、自主的にポスターや説明動画を作って宣伝してくれたり、デジタルサイネージ動画を作ってくれたり、実行委員の想像をはるかに超えたアクションで  「LION2022」を盛り上げてくれました。

⑥ スペシャルドリンクの配布 

社内表彰にエントリーするのって大変ですよね。
エントリーフォームの必要項目を埋めたり、内容にフィードバックをもらったり、時間面でのコストがものすごく高い。
だから、LIONに関わった人全員に「お疲れ様でした」「ありがとうございます」「ご協力に感謝します」を伝えるため、スペシャルドリンクを無料で配布することにしました。
LINE Fukuokaカフェのメンバーがドリンク考案から材料の調達までLIONとコラボレーションしてくれて、すてきな2種類のドリンクが完成。社員に大好評でした!
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⑦ 実行委員会の組織

最後に、個人的には今回成果を出すことができた秘訣かなと思うんですが、
実行委員会は、希望者を中心に、熱量の大きいメンバーに声をかけて集めました。
私自身も立候補して実行委員長になりましたし、過去開催時から頑張ってきて「LIONをもっと進化させたい」という思いがある人たちも手を挙げて参加してくれました。
新しくなった賞について社員に知ってもらい、エントリーしてもらい、気持ちを盛り上げていくコミュニケーション、「LION2022」を認知してもらうためのクリエイティブ、表彰式の準備……、単純なアサインでは実現できなかったと思います。
最長で1年2ヶ月の間、PJ推進を支えてくれたメンバーもいました。

 

―「LION2022」の成果を教えてください。

西原:今回だけで完成ではないですが「承認のカルチャー化」という部分では、ある程度手応えを感じています。

全エントリーを任意にしたのに今まで開催したLIONの中で一番エントリーの数が多かったのも嬉しい成果です!もちろん数だけではなく、「初めてエントリーしました!」という初挑戦の方々が大変多かったことも同じくらい嬉しかったですね。先ほどもお話ししましたが、実行委員の中には、長年LIONの運営メンバーを務めてきたメンバーもいました。過去の経験を踏まえたアドバイスは今回のLIONの大成功の要因だと思っています。

目指していた世界観を1年で完全に達成することは難しくて、まだまだやるべきことはあるんですよ。

例えば、エントリー数が多くなったということは「応募したのに表彰されない確率が上がる」ということでもあります。そのことがエントリーに消極的になったり、参加意欲が薄れたりするきっかけになってはいけないですよね。
それに、当たり前のことですが、誰かの仕事に影響を与える仕事って、審査委員に選ばれた、順位が上のものだけとは限らないわけです。

今回も、公式サイトで選考途中から各プロジェクトの内容を紹介するなど、より多くのエントリー案件をより多くの社員に見てもらえるよう工夫しましたが、まだまだ改善の余地があると思います。 

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―「LION2022」を振り返って、改めて社内表彰制度のもたらす可能性をどう考えますか。

西原:他の部署のよい仕事を知る機会になるので、「この部署と一緒に仕事ができるかも?」と新たなシナジーが生まれる場になると思います。

社内表彰制度は経営メッセージを実践まで持っていくこともできますね。
例えば、LINEグループには「Users Rule(すべての中心は、ユーザー)」など、さまざまな社員の行動指針があります。文字だけ見て、即座に動ける人もいれば動き出すのに具体例があった方がいい人もいますよね。社内表彰制度で行動指針を体現する部門を作ることで、経営メッセージを実践する人が増えると思います。

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― 次回に向けての展望を教えてください。

西原:LION2022より更に多くの人にスポットライトが当たる表彰制度になるといいですね。
今回エントリーしなかった人たちの中にも「よい仕事」をしている人がたくさんいます。それに、育休から復帰したばかりの人、家族の看病をするために時短勤務をする人、担当業務やサービスに変化が起こった人など、当人や仕事を取り巻く環境もさまざまです。

より多くの仕事がより多くの人に届く機会になって欲しい。
頑張っている仲間を応援したくなるような、頑張っている人のフォロワーが増えるような設計だともっといいですね。

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まとめ

実行委員長の熱い想いと7つの取り組みで成功を収めた2022年度のLINE Fukuokaの社内表彰。より多くの人が輝ける場になるよう、これからも新たな進化を遂げていきます。

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