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まちと企業のよい関係。世界6都市に住んだ担当者が語る「Fukuoka Smart City Community」にLINE Fukuokaが取り組む意味

まちと企業のよい関係。世界6都市に住んだ担当者が語る「Fukuoka Smart City Community」にLINE Fukuokaが取り組む意味 サムネイル画像

※画像内、株式会社西日本シティ銀行様と福岡地所株式会社様はスケジュールの都合で欠席

【お知らせ】2023年10月1日にLINE Fukuoka株式会社からLINEヤフーコミュニケーションズ株式会社へ社名を変更しました。2023年9月30日以前の記事には旧社名で記載しています。

福岡からシナジーを。私たちが働くこの地から生み出される「シナジー=相乗効果」を発信していくシリーズ「Synergies from Fukuoka」
今回は、福岡を地場とする異業種8社とオブザーバー福岡市による共同事業体「Fukuoka Smart City Community」を紹介します。
記事の前半は、Fukuoka Smart City Communityの活動について。後半は、発足時よりメンバー兼事務局として活動してきた日笠(LINE Fukuoka DX・Smart Cityセンター所属)へのインタビューです。活動における社会性と経済性の両立についても担当者目線で語ります。

LINE Fukuokaが発起人の異業種コミュニティ

100年先でも選ばれるまちであるために、目指したのは「市民と共に行う、レジリエンスの高いまちづくり」

2020年10月、福岡市をオブザーバーに迎え、福岡に本社を置く異業種8社による共同事業体「Fukuoka Smart City Community」が発足。背景には、コミュニティの発起人であるLINE Fukuokaがそれまでに行ってきた活動の中での気づきがあります。
発足した2020年は新型コロナウイルスの広がりに伴い、市民の不安は高まり、情報が錯そうしていた時期でもあります。その中でLINE Fukuokaは、福岡市や市内企業と連携し、「福岡市LINE公式アカウントの機能拡充」「西鉄電車・バスLINE公式アカウントへの混雑状況の配信機能追加」「福岡銀行のLINE公式アカウントへの、各店舗の混雑状況確認ができる機能の追加」など市民の困りごとを解決するための取り組みを実現しました。(※1)

この活動の中で “市民・自治体・企業の距離が近い「コンパクトシティ福岡」ならではの速やかな課題解決のかたち”に気づきました。行政・市民・企業の枠組みに捉われず、解決したい人・解決できる人が互いに協力し合って速やかに問題解決できれば、”日本で最も課題解決が早いまち=スマートシティ”への変化が加速する。そして、市民の暮らしをもっと便利にできるはずだと。
そこから、「市民と共に行う、レジリエンスの高いまちづくり」を目指す共同事業体として、利用者の多くを福岡市に抱える企業や団体とFukuoka Smart City Communityを結成しました。(※2)FSC_kaiin2

 

発足から2年あまりで11の取り組みを実行

Fukuoka Smart City Community発足から2年余り。形にした取り組みは11にのぼり、市民への情報発信や共創につなげてきました。スピード感の裏にあるのは、発足当時から変わらない「アウトプット至上主義」という価値観です。
変わらない価値観がある一方で、取り組みの形は変化しています。これまで「感染症」「自然災害」などをテーマにした“課題解決”に注力してきましたが、今後はさらに“新しい可能性や価値観の提示”も目指します。チャレンジするのは、市民や企業、自治体や学校、みんなでつくってきた今の福岡が、次の100年もそうであり続けるように。皆がまちづくりに携わる場や機会の創出を目指します。

 

インタビュー 〜 担当者が語るLINE Fukuokaが取り組む意味 〜

ここからは、発足当時からプロジェクトの推進はもちろん、PR、事務局としても活動してきた日笠に話を聞きました。 lfkpress_FSC009

日笠 彩 Aya Hikasa
DX・Smart CityセンターFukuoka Partnershipチーム所属
大手通信教育企業にて、マーケティングを約10年経験。情報サービス企業でのコンサルタント業務を経て、ベトナムへ拠点を移す。現地法人でB to B、B to Cマーケティング、Internal Communicationなど多方面で活躍。2019年LINE Fukuoka入社。

ひとつの企業では実現できないこと

─ これまでの活動の中で、Fukuoka Smart City Communityでないと実現できなかったと感じるものはありますか?

日笠:一つの企業だけでは与えられないインパクトをFukuoka Smart City Communityでは形にできます。例えば、会員企業が持つユーザー接点が結集すれば、企業単独のアクションでは実現できない大規模な広報も可能になる。これはFukuoka Smart City Communityでないと実現できないことだと思います。

  • 事例1:2021年7月「アマビエちゃんを用いた福岡市でのワクチン接種案内」
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  • 事例2:2022年3月 福岡の防災アクションを決めるオンライン市民投票「防災選」 
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    事例の詳細やその他の取り組みは、Fukuoka Smart City Community発行のQuarterly Reportにてご覧いただけます。(※3)

─ それぞれ異なる個性を持つ8社の強みが最大限に発揮されるよう、事務局運営を担当する上で大切にしていることはありますか?

日笠:Agree to disagreeのスタンスです。
一般的にもよく言われていることですが、全員が「違う価値観と正義」を持っています。だからこそ、どうにか折り合いをつけて折衷案を見つけることが必要です。私はこのことを、海外での生活と仕事を通して嫌というほど思い知らされてきました。
Fukuoka Smart City Communityを運営する上でも、Agree to disagreeのスタンスで「あなたと私の意見は違うけれど、どちらも正しい」という前提に立ちます。目指している共通の目的を達成するため、ベストなアプローチ方法が何なのかを一緒に探っていく感じです。lfkpress_FSC001

Remarks 
日笠はこれまで、岡山・東京・イギリス・香川・ベトナム・福岡と主に6つの都市・国で生活した経験を持つ。

・岡山県:出身地。生まれた日に転勤が決まり、家族全員で東京に転居。
・東京都・香川県・岡山県:各地を転々としながら小学校6年生まで過ごす。中学受験をし、合格通知を受け取った日にロンドンへの転勤が決まり、家族全員でイギリスに転居。
・ロンドン(イギリス):現地校で約3年間過ごす
・岡山県:帰国して高校時代を過ごす
・東京都:大学入学とともに上京。そのまま社会人になり2社経験。
・ベトナム:現地法人への転職をきっかけに渡越。ベトナム人の同僚に囲まれて約1年を過ごす。
・福岡:元々旅行でよく訪れていて移住を検討していた福岡に、LINE Fukuoka入社とともに移住。

 

LINE FukuokaがFukuoka Smart City Communityを運営する意味

─ 企業として、市民の問題解決という社会課題に向き合う上で大切にされていることは?

日笠:企業の存続のために経済合理性だけを追求する時代ではなくなってきている一方で、私は純粋に社会貢献活動のみを行うのは持続可能な形ではないと思っています。
そんな中でFukuoka Smart City Communityの活動は、民間企業がロマンとそろばんの両立をさせるために必要不可欠な存在になるのではないでしょうか?ここで言うロマンは地域の成長(社会性)、そろばんは自社の成長(経済性)です。

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ロマンとそろばんを両立させるための具体的なアクションは

  • 市民に向けた情報発信の取り組みにおいて、積極的にLINE公式アカウントを使うことでユーザーへのサービス浸透や媒体価値の向上を目指す
  • 各取り組みをLINE Fukuokaが、Fukuoka Smart City Communityの発起人兼事務局としてPRすることで自社のブランドイメージ向上を狙う

まだスキームを模索している段階ですが、企業とまちの両方が元気に成長し続ければ、福岡で働きたい・住みたいと考える方もどんどん増えて、このポジティブなサイクルがより大きくなっていくのではと考えています。

 

私が福岡のLINE Fukuokaでまちづくりに参加する理由

─ 幼少期から国内外さまざまな都市での生活を経験されていますが、福岡という場所で、LINE Fukuokaに所属してまちづくりを行う理由は何でしょうか?

日笠:これまで住んできたどのまちよりも居心地が良くて、「福岡が好き」という気持ちは大きいと思います。
LINE Fukuokaに所属しているのは、前例や既成概念にとらわれないまちづくりにチャレンジできそうだと思えたからです。実際に、私が入社した時点では存在しなかったFukuoka Smart City Communityのような企業横断の枠組みが感染症の流行を受けてスピーディに立ち上がり、今ではその活動の輪がどんどん広がってきています。
チャレンジをし続けることができて、結果的に、大好きなまちがさらに住みやすく愛着のある存在になっていくのは幸せなことです。lfkpress_FSC011

 

市民とともにつくる福岡は100年先も

─ 最後に、2023年Fukuoka Smart City Communityではどのような活動を予定していますか?

日笠:福岡を愛し、愛されている方々と仲間になって、一緒に100年後も愛されるまちを作っていきたいです。
実はこれまでも、会員企業だけではなく活動理念へ共感いただいた企業や個人と、監修やデザイン、広報宣伝活動などあらゆる場面で一緒に活動してきました。その中で、共通して感じたのは「福岡をもっとよくしたい」「福岡の人たちがもっと幸せになれることならぜひ力を貸したい」という福岡に対する愛でした。第一線で活躍されている多種多様な領域の企業・個人の方が「福岡のためなら」を動機に動く姿を、私は他のまちで見たことがありません。

私たちがリードする立場になるのではなく「一緒につくる」ことも実現したいです。
何ができるかを考えて「一緒にやろうよ」と呼びかける、そこへ集まった理念に共感してくださった方とともに形にしていく。私たちは、福岡のまちをもっとよくするための火種になりたいと思っています。fkpress_FSC007

今回紹介したFukuoka Smart City Communityの公式サイトはこちら
https://fukuoka.smartcity-community.jp/lfkpress_FSC007
 
※1 参考リンク
新型コロナウイルス感染症に対する LINE Fukuokaと福岡市・福岡地所グループ・西日本鉄道・福岡銀行による共創の取り組み、利用状況のご報告
https://linefukuoka.co.jp/ja/pr/news/2020/061611
※2 参考リンク
Fukuoka Smart City Community発足 異業種9社で強固な協力体制を構築し、福岡市のスマートシティ化の加速を目指す
https://linefukuoka.co.jp/ja/pr/news/2020/101413
※3 参考リンク
Quarterly Report / 四半期活動レポート
https://fukuoka.smartcity-community.jp/report/

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