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「妊活支援制度」導入1年で見えてきた、不妊治療と仕事の両立がしやすい職場づくりの重要性

「妊活支援制度」導入1年で見えてきた、不妊治療と仕事の両立がしやすい職場づくりの重要性 サムネイル画像

【お知らせ】2023年10月1日にLINE Fukuoka株式会社からLINEヤフーコミュニケーションズ株式会社へ社名を変更しました。2023年9月30日以前の記事には旧社名で記載しています。

不妊治療は、通院回数の多さ、治療日が体の状態にあわせて決まるため日程調整が困難、治療の副作用などにより、仕事との両立が困難と言われています。

厚生労働省の「平成29年度『不妊治療と仕事の両立に係る諸問題についての総合的調査』」によると、不妊治療をしたことがある(または、予定している)労働者の34.7%が、「仕事との両立ができなかった(または、両立できない)」と回答しています。(*)
(*)出典元:https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/dl/30k.pdf

LINE Fukuokaはこうした社会課題や社員からのニーズも受け、202111日より「妊活支援制度」を導入しました。

今回はHR担当者にこの制度の概要や、導入して1年経過して担当者が感じる意義ついて伺いました。

社員の妊活支援を検討している企業の方の参考になれば幸いです。

んんかつサムネイル▲妊活支援制度を担当するHRの岸本、光冨

―LINE Fukuokaの妊活支援制度について教えてください。

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光冨

2021年1月1日に新たに導入した福利厚生制度です。
支援内容としては以下の2点。
①特別休暇:最大10日間の特別休暇/年(有給)
②治療費補助:本人負担の半額かつ上限10万円/年
治療費補助は社員の配偶者も対象となっています。

近年、日本で不妊治療の件数が増えており、仕事と妊活の両立の難しさが社会課題になっている中で社員のニーズもあり、導入にいたりました。

―導入して1年経ちますが、社員からの反響はいかがですか?

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岸本

すでに多くの社員の方に利用いただいております。基本的に、半休取得や土曜日に通院される方が多い中で、導入してからこれまでの同制度の特別有給休暇付与日数は約80日(20221月時点)になります

―導入したけれど、社員に認知されていない/利用しづらくて使われない、なんて制度もあると思います。社員に利用してもらうために、工夫されている点などありますか?

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光冨

社員の認知に関しては、導入時に全社メールでのこの制度の周知を行い、さらにポータルサイトで情報掲出を行なっています。
利用のしやすさについては、安心して制度利用ができるようにプライバシーに配慮した申請環境を心がけています。例えば、この制度には専用窓口が設けられており、人事の中でも閲覧制限をかけ、限られた人のみ対応しています。

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岸本

制度利用にあたって必要最低限のコミュニケーションで完結できるように、申請がパソコン上で完了する点も、利用のしやすさにつながっていると思います。制度を利用するたびに担当者のデスクに申請書を出しに行かないといけなかったり、面談をしないといけなかったりしたら、続けにくいですよね

―妊活だけでなく、生理休暇などセンシティブな内容の制度こそ、必要最低限のコミュニケーションで申請できると利用しやすいですね。 社員のニーズや社会的な背景を受けて導入にいたった、とのことですが、企業が社員の妊活を支援する意義についてどのように思われますか?

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光冨

不妊治療は金銭的に負担が大きいし、時間がかかるものなので、仕事と両立したいニーズは高いと思います。実際、月に複数回の通院を数ヶ月続けている方が多いです。
世間一般で想像されているより多くの方が妊活に取り組んでいるので、こうした制度があることで社員の不本意な離職の防止にもつながります。

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岸本

治療のために仕事を休むことに後ろめたさを感じる方は多いと聞きます。単に有給を増やせばいいわけではなく、制度を通して「会社が社員の妊活を応援している」というスタンスを示すことが、治療で休むことへの後ろめたさの軽減につながると感じています。

―福利厚生を通して、企業は自社が目指す「社員の働き方・生き方」を示している、とも言えますね。4月に不妊治療は保険適用化され、金銭的な負担は以前より軽減されます。それでもこの制度の意義は変わりませんか?

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岸本

保険適用化後も、治療で仕事を休まざるを得ないシーンがあることは変わりません。妊活と仕事の両立において、企業の制度を通した『意思表示』は今後も必要だと思います。

―導入してよかった!と感じたエピソードなどありましたら教えてください。

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光冨

妊活支援制度の担当は、産休・育休サポートの業務も兼務しているのですが、妊活支援制度の利用者の中にはすでに産休に入った方もいらっしゃいます。産休に入った方が、産休前に有給を取得されていたんですね。この制度がなかったら、おそらく妊活の通院で有給をすべて消化していました。
妊娠をすれば体調不良や検診でお休みを取らざるを得ない時もあるので、導入してよかったと思いました。

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岸本

この制度は、必要最低限のコミュニケーションで申請が完了するように設計しているので、利用者の生の声を聞く機会がないんです。でも、社内掲示板で、利用者の方が制度に対するお礼と要望の書き込みをしてくださっていてそれが嬉しかったです。利用者の方から受けた声も部内で検討し、働きやすい職場づくりに向けて引き続き取り組んでいきたいです。

 

LINE Fukuokaは、不妊治療だけでなく、育児・介護など暮らしの中で直面する「仕事との両立のしづらさ」を支援するために様々な制度を設けています。

<主な育児/介護の両立支援制度>

育児/ご家族の介護をする社員に対して、以下の制度を設けています。

・育児・ご家族の介護/看病/遠方の病院への通院等の場合、一時的に自宅以外の在宅勤務が可能

・育児と介護の支援相談窓口の設置

・時短・時差勤務

・年間5日間の看護・介護休暇(無給)

・所定の就業時間以降の残業/18時間を超える残業の免除

・新型コロナウイルスで「登校・登園自粛要請」を受け、勤務が困難な場合、特別休暇(給与の80%補填)を付与

・企業主導型保育園の契約

 

今後も、LINE FukuokaHRは、社会や社員のニーズに向き合い、働きやすい職場づくりに向けてチャレンジを続けてまいります。

 

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