情熱と愛情で築く信頼関係。余裕を生むコミュニケーションの源にあるものとは?
こんにちは!LINEヤフーコミュニケーションズ広報の福田です。
LINEヤフーのサービス運用を多く担い、グループで最もユーザー接点が多い私たち、LINEヤフーコミュニケーションズ。「1億のユーザー満足をつくる、No.1コミュニケーションカンパニー」を目指し、日々ユーザーと向き合っています。
「コミュニケーションのかたち」は、当社の社員たちが仕事を通じて築いてきた「人との関わり方」を紹介しながら、それぞれが大切にしているコミュニケーションについて、インタビューを通して考えていくシリーズです。
第2回は、LINEヤフーのさまざまなサービスのデザインを担うデザインチームのリーダー、金子正和さんにコミュニケーションをとるうえで大切にしていることをききました。
クリエイティブ部 デザインチーム リーダー
金子正和 Masakazu Kaneko
2020年7月入社。LINEヤフーのさまざまなサービスのデザインを担うデザインチームのリーダー。10年以上のWEBディレクター経験を経てリファラルで入社。読書とインターネットが趣味。本とガチャガチャに散財中。
業務紹介
― 金子さんの普段の業務内容についておしえてください。
金子:現在40人ほど在籍するデザインチームのリーダーとして主にチームのマネジメントをしています。デザインチームはUIデザインやバナー、WEBサイト、公式着せかえなどLYサービスのデザインを軸に、自社プロダクト、最近ではFACTBOOKや福岡拠点10周年記念どんぶり、採用やイベントで使用するグッズなども制作しています。
たまにWEBディレクターとしてプロジェクトへのアサインや進行管理、デザインのクオリティチェックもしますね。
金子さんがWEBディレクターとして携わったサイト。
左:LINEヤフーコミュニケーションズ キャリア採用サイト 中央:150COLOR 右:LINE SMARTCITY FOR FUKUOKA
業務の中でのコミュニケーション
― 40人もメンバーがいるんですね。そのメンバーから「金子さんはいつもユーモアを忘れないので、難しい話でも雰囲気が悪くならない」という評判をききました。雰囲気づくりって意識しているんでしょうか?
金子:意識して面白くしようとしているわけではないですね。ただ私自身、元来はめちゃくちゃ楽天家なんですよ。堅苦しい時間と空間に我慢ができないから、そうなっちゃうというだけですかね。楽しくないより楽しいほうがいいでしょ。アシスタントリーダーやメンバーが優秀なので、こんなフラフラでもなんとかやっていけてます。
フラフラ通り越してフワフワになっている金子さん
余裕は経験からうまれる
― でも確かに金子さんって話しているとラフで自然体な感じというか、余裕みたいなのを感じます。この源ってなんだろう。
金子:過去の経験が大きいかもしれません。プレッシャーを感じないわけではないんですが、ある程度余裕のもとになっているのは前職のWEBディレクター時代に、会社の決裁権をもっている人とかと対等に渡り歩く必要があったから、その経験ですかね。基本的に今の自分って、過去の経験の集合体だと思っています。
― クライアントと対等ってなかなか難しいですよね。クライアントのいう通りにしちゃいそうです。
金子:プロとしてお金をもらって結果を求められているっていうのがあるんで、結果を求めているんだったら、いくら決裁権がある人が「俺はAの道を選びたいんだ」といっても、「結果を求めているんだったらBでいきましょう。その代わり、結果は出しますんで」っていい切れないといけない。
サイトに使用する画像のチェックを行う金子さん。真剣にカメラを見つめる。
― いい切れるのがすごい。その分プレッシャーも大きそうです。
金子:初めてWEBディレクターに就いたときは大変でした。
もともとWEBデザイナーで就職したのに、前任が突如やめてしまい、なし崩し的に「WEBディレクターやって」といわれて。3ヶ月で円形脱毛症になりました。
つくって終わりの会社ではなく、リリースした後の運用まで面倒を見るっていう前提の会社だったので誤魔化せないですし、相手は目上の人ばかりだし。前職7年でPCとスマートフォン合わせて100サイトほど制作に携わりました。
元来の楽天家のうえに、こういう経験が積み重なったのが今の私です。いろんな方々とのやり取りを通して、ある程度の経験と多少の自信は身についたかなと思います。なので、大抵のことは「なんとかなる」と思っています。
ー 100サイト!たしかに大抵のことには動じなくなりそう。その経験が金子さんのコミュニケーションにも影響しているのでしょうか?
金子:そうですね。「なんとかなる」っていうのは、考えなしに思っている状態ではなくて、経験があるからこそいえるものだと思います。余裕ってたぶんそういうことで、「なんとかなる」の中にメモリがちゃんと存在している。メモリを超えたら「どうにもならない」ってなると思いますけどね。
インターンにきてくれた高校生にアドバイスする金子さん。
新しい経験を恐れない
― 余裕の源は経験…!金子さんはどんな意識で経験を積んでいるんですか?
金子:例えば、新しい経験の機会がきたらNOとはいわないようにしています。今の自分は過去の自分の経験と資質の集合体です。だから新しい経験を積むことで、それだけ集合値は大きくなる。しかも足し算じゃなくて掛け算で増える部分もあると思っています。新しい知識を取り込んだら新しい掛け算ができるようになる。
だから私は経験をすごく信じています。経験を無駄にせず、うまくいった経験も失敗した経験も全部、最終的には自分の糧にしたい。失敗しても前を向くことを私が心がけることで、メンバーにも安心感を感じてもらえたりするんじゃないかなと思います。
後悔したりしないか?という問いに「後悔してもいいけど、その後悔を次にいかしたいですね」と金子さん。
人間は感情の生き物。情熱と愛情が信頼関係を築く
― 「ロジカルな考え方をもちつつも感情を大事にしているので本音で話せる」という話もメンバーからききました。
金子:同僚に私より断然ロジカルな人がいるので自分ではロジカルだとはいえないんですけどね。でも感情は大事にしています。人が感情の生き物だというのは、本当にその通りだと思うんです。人間が本当に合理的な生き物だったら争いも起こらないですし、推し活なんてものもないはず。博多の街に豚骨の匂いがあふれることだってないんですよ。「食べたらカロリーオーバーしちゃう、今日はやめておこう」ってロジカルな判断ができないのは何故か。それは人間が感情の生き物だからです。
― たしかに。あの匂いには抗えないですよね…
金子:じゃあ人の感情を大事にするってどういうことかというと、本音を話してもらうことだと思うんですよ。先日も同僚と、管理職ならでは悩みについて話していたのですが、「人間は感情の生き物だから何かうまくいってないときは、情熱と愛情が足りてない」という結論になりました。
情熱と愛情って、植物でいう水と太陽の光みたいに両方必要だと思うんですよね。
― 具体的にどうすると情熱と愛情が人に届けられるのですか?
金子:植物で例えると、気にかけるとか、声をかけることが水をやるってことでしょうか。褒めるとかフィードバック、「ちゃんと見ているよ」と感じさせるのが太陽の光の話。そこにユーモアという肥料がほしくないですか?なくても育つけれど、あったほうが元気に育つ、みたいな。そんなことがたぶん大事だよねって、40代半ばのおじさん2人で話していました。
デザインチームのチームビルディングの様子。
金子さんのコミュニケーションのかたちは?
ー 最後に金子さんが大事にしている「コミュニケーションのかたち」についておしえてください。
金子: コミュニケーションにおいて大切なのは、自分がどう思うかではなく、相手がどう感じるかだと思うんですよね。自分の意見を伝えることは大事ですが、それが相手にどう伝わり、どう受け止められるかが重要です。自分の言葉が相手の心に響き、動かせるかどうかが、コミュニケーションを築く鍵というか、コミュニケーションそのものだと思います。
私に限らず、デザインチームのメンバーがつくっているものも、表層的な見た目だけではなくて、バナーを見た人やアプリを触る人がどのように感じて(心が動いて)、次の行動に移すか、という工夫をこらしたある種のコミュニケーションでありデザインといえると思います。
とはいえ、ここは本当に難しいです。言葉足らずだったなとか、別のいい方できたよなと、後で気づくことなどしょっちゅうですので。
だから本を読んだり、未経験に飛び込んだりすることで知見を増やして自分の集合値を増やし、言葉や制作物に納得感や安心感(=信用力)を生み出す。その繰り返しで信頼につなげること。そのうえで、人の感情に寄り添い情熱と愛情をもって接すること。
これが私の「コミュニケーションのかたち」です。
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