問い合わせフォームの向こう側。オーナーシップを持ったカスタマーサポートが実現するのは…
【お知らせ】2023年10月1日にLINE Fukuoka株式会社からLINEヤフーコミュニケーションズ株式会社へ社名を変更しました。2023年9月30日以前の記事には旧社名で記載しています。
シリーズ「What's LFK Style?」では、LINE Fukuokaにある仕事とそこでチャレンジするひとをインタビュー形式で紹介します。
今回登場するのは、カスタマーサポート業務で活躍するLINERです。
LINE Fukuokaが担うLINE、LINE関連サービスへのお問い合わせに対応し、ユーザーの声をサービス改善につなげるべくチャレンジをつづけています。
プロフィール
飯田学 Manabu Iida Customer Care室 Family App CCチーム所属
福岡県出身。2018年 LINE Fukuoka入社。
大学卒業後、医療品販売を行う企業や医療機関向けのITシステム導入を行う企業にて、販売・システムメンテナンスを担当。その後、大手企業のコールセンターでカスタマーサポート領域のキャリアをスタート。
カスタマーサポート業務の役割とは?
─ 飯田さんの担当業務について教えてください。
飯田 : 私が所属する組織では主に、LINE関連サービスでユーザーからいただいたお問い合わせへの対応を行っています。その中で現在担当しているサービスは、LINE MUSICとLINEマンガです。
お問い合わせフォームやサービスのLINE公式アカウントにお寄せいただく相談に対して、個別に調査を行い回答します。他にも、フォーキャスト(お問い合わせ予測)算出やお問い合わせの傾向をもとにしたヘルプページやサービス画面の改善など。最適な運営体制の設計や、お問い合わせをせずに解決できる環境づくりも行います。
業務ではサービスの企画を行う事業部と連携しますが、どのサービスでもユーザーの声はとても大切にされます。直接その声を受け取っている私たちだからこそ、それらをサービス改善や事業貢献につなげるという役割を担っていると感じます。
お問い合わせの増加への打ち手は「人を増やす」だけではない
─ フォーキャストの活用は、2022年のGlobal LINE CC STAR(※)で表彰された際にも発表されていた取り組みですね。
※Global LINE CC STARは、年に一度、グローバルでユーザー対応を行うコミュニケーターから、年間優秀者を選ぶアワード
https://blog.linefukuoka.co.jp/company_section/20230112_01_customercare.html
飯田 : はい。2022年LINE MUSICでは、特定の携帯電話会社をご利用の方を対象に期間中無料でサービスをご利用いただくキャンペーンを実施していました。
期間終了の際、お問い合わせが増加するかもしれないという懸念があることを知ったのは、関係者との定例の場。その時点では「なんとなく、お問い合わせが増えそうだ」という少しぼんやりとした状態でした。まず、数値で共通の認識を持てるように、キャンペーンによって増えたユーザー数と過去の傾向から算出したフォーキャストを活用しました。
解決に向け提案したのは
- 対象のユーザーへ個別でキャンペーン終了のアナウンスを発信
- サービスの公式LINEアカウントに“よくあるお問い合わせ”を追加
- 問い合わせ内容を予測し、前もってヘルプページに手順を掲載
お問い合わせの増加に耐えられるだけの人員確保も検討しましたが、限られた時間で業務への習熟度を上げることは難しい。それよりも、ユーザーがお問い合わせせずに済むことがベストだと考え、ご自身で解決できる状態をつくることを提案しました。
─ 取り組みを進める上で、難しかったことは?
飯田 : 社内の関係部署のうち、どこにどうアプローチすればやりたいことを実現できるか、それすら分からない状態でスタートしたことです。最初のフォーキャスト試算に必要な数字も、手元にはありませんでした。
私の上司も事業部の担当者も、施策に理解をしてくれていたのは後押しになりました。
関係者と繋いでいただき、私からは目的や背景を説明しました。そこからはスムーズで、施策に反対されることも、必要なデータ提供を拒まれるようなこともありませんでした。
オーナーシップを助けるもの
─ 見つけた課題に対して、自発的に取り組まれている印象です。そういったカルチャーが組織に根付いているのでしょうか?
飯田 : そうですね。私たちは日々ユーザーに近いところで仕事をしています。LINEグループのLINE STYLEの中にも「Users Rule全ての原点は、ユーザーニーズ」という言葉があります。私も大事にしている言葉です。
今回のキャンペーンの話を聞いた際、もし無料期間終了に気づかずに意図しない課金が発生してしまえば信頼を失ってしまう。それは避けなければならないとすぐに動き始めていました。
上司も、何かを実現したいと考えたとき、つねに実現するための道筋を一緒に考えてくれる人です。メンバーに協力を依頼したときも、快く受け入れてくれます。オーナーシップを持って取り組みやすい組織だと感じます。
「ひとの役に立てること」を軸に選んだ領域
─ 飯田さんは異業種からカスタマーサポート領域にチャレンジされていますが、キャリアをスタートしたきっかけは?
飯田 : 学生時代も社会人になってからも、ひとのお世話をするのが好きでした。1社目から転職する際も
「ひとの役に立てること」を軸にして、できるだけユーザーと接する機会のある職種を希望していました。いろいろな選択肢がある中で、縁がありコールセンターでカスタマーサポートのお仕事を始めました。
─ 想像とのギャップはありましたか?
飯田 : 前職のコールセンターでの経験になりますが、コールセンターでは不具合やエラーで困っているときの相談を受けるものだと思って入社しました。けれど、思っていたよりもご意見や苦情をいただくことも多かったです。
企業やサービスの担当者としてお問い合わせを受ける立場になると、明言できないことも多く。友人や家族の相談を受けるのとはまったく別でしたね。
ユーザーのためにできることを考え上司に提案・相談するのはもちろん、当時の先輩がご案内する姿を参考にしてご理解いただけるコミュニケーションを身につけました。
現在は、メールやチャットでのコミュニケーションを中心にカスタマーサポートを行っており、当時とチャネルは変わりました。でも、コミュニケーションの基本や大切にしているマインドは変わっていません。
カスタマーサポート業務だから生み出せる価値
─ これからチャレンジしたいことを教えてください。
飯田 : LINE Fukuokaのカスタマーサポート業務から価値を生み出していくことです。
カスタマーサポート領域から事業やサービスに寄与して見えやすい成果を出すことは、まだまだ少ないです。見える化をしにくいという課題もあります。
コストセンターと呼ばれる売上に貢献する領域ではないかもしれませんが、ユーザーの声から明確にサービスの改善につなげたいです。
─ カスタマーサポート業務だからこそ、生み出せる価値はありますか?
飯田 : たとえば「ユーザーのための対策」というと、不具合の解消を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?私が知る限りでも、LINE関連サービスで不具合が発生した場合に、その解消はとても迅速だと思います。
では、不具合など問題が発生していないときの「ユーザーのための対策」は何を思い浮かべますか?新しい機能の追加やキャンペーンについての検討が中心になると思います。そういった中で、今サービスを利用しているユーザーから届いている少数の声は拾い上げてもらうのが難しい。
私たちカスタマーサポートには、日々さまざまな声が寄せられています。ユーザーの声が集まっています。これらの声を数値として見える化し提案していけるのは、カスタマーサポート業務に携わっているからこそだと思います。まだ手が付けられていない改善に結び付けていけるはずです。
─ 飯田さんにとって、チャレンジの源泉は?
飯田 : うーん。ユーザー満足から利用者増につながって、カスタマーサポートから事業貢献できることが目で見えたら嬉しいなという気持ちでしょうか。でも、つねにチャレンジが生まれる雰囲気の中で仕事をしているので、何か原動力があるわけではないですね。
38歳で出会ったLINE Fukuokaで
─ 飯田さんにとってLINE Fukuokaはどのような場所ですか?
飯田 : 「自分を認めてくれた場所」ですかね。
Global CCのセレモニーの後も、ありがたいことに社内で「おめでとう」の声をいくつもいただきました。受賞者として名前は並んでいますが、受賞は周囲の助けがあってこそだと思っています。
最初にLINE Fukuokaで働きはじめたときは、派遣社員としての配属でした。その時点で私は38歳で、面接を受けた部署に所属されている方の平均年齢とは一回り違うくらいだったと思います。
年上の新人は扱いにくいと思わせてしまうかなと不安だったのですが、全くそんなことはなく。年齢を気にせず接してくれたお陰で同僚と横のつながりは強いです。
その後、前職で経験していたスキルが新しい取り組みに活きることになり、任せていただける範囲が広がったことで、LINE Fukuoka所属の社員に切り替わりました。私の成果を評価してくれた上司の存在は大きいです。
カスタマーサポートには日々のルーティンワークだけではなく、さまざまな業務があります。そこからチャレンジしていきたい私にはLINE Fukuokaのカルチャーが合っていたと思います。
LINE Fukuokaでユーザーの声と向き合いサービスの改善、そして事業貢献を目指す「カスタマーサポート」のStyleを紹介しました。
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